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蒐's haiku

俳句に関する諸々のつぶやき。

2021.02.06 01:50

『平松小いとゞ全集』

谷口智行編邑書林定価:2,800円+税谷口智行氏が熊野・新宮の先達平松小いとゞに惹かれて精魂込めて編みあげた一冊。平松小いとゞは帯文の『父・竃馬(いとど)、師・虚子、先達・野風呂らに育てられ、「ホトトギス」の巻頭作家ともなり、京大三高俳句会の流れを強く刻みながら、戦争に翻弄され、...

2021.01.02 05:25

句集『式日(しきじつ)』

安里琉太 句集『式日(しきじつ)』2020年2月29日発行定価:1,800円+税株式会社左右社時間の「枯れ」を見せてくれた句集著者は4月26日 第679号 『週刊俳句』にも10句寄稿しているのでぜひチェックを!ひいふつとゆふまぐれくる氷かな句集の巻頭句である。ひいふ……ときたらふ...

2020.11.18 17:06

句集『火の貌』

篠崎央子句集『火の貌』ふらんす堂定価:2,500円+税水族館に人魚のいない日句集を読むことはたくさんの句群の森から読者それぞれが自分の好みの句をさがしに行く旅のことであろう。流灯会女は家を二つ負ふ  篠崎央子昨日は日本画の尾崎淳子氏の個展、そして今日はJPA会員の中野りりあ氏の写...

2020.09.20 16:06

句集『石榴』

祐森水香句集『石榴』序文:水内慶太喜怒哀楽書房定価:2,300円+税──シャボン玉からしやぼん玉へシャボン玉天球の青分かれゆく遠景の少女へと吹くしやぼん玉一句目は未来を見据えたシャボン玉。そして二句目は巻末近くにあり、現在の祐森水香が過去の少女である自分へ吹くしやぼん玉。句集『石...

2020.08.22 02:16

『くれなゐ』

中西夕紀第4句集『くれなゐ』本阿弥書店定価:2,800円+税日の没りし後のくれなゐ冬の山  中西夕紀エンドロールを見るように日没のあとの余韻に浸っている中西夕紀は冬山に何を見たのか。理屈でいえば日没の照り返しの明るさなのだろうけれど。この「くれなゐ」を感じたことによってこの句集が...

2020.08.19 12:53

『魚氷に上る』

飯田眞理子第1句集『魚氷に上る』北辰社銀漢叢書定価:2,000円+税序:伊藤伊那男水中で鵜は飛んでゐるかもしれぬ  飯田眞理子もちろん、句集の大半の俳句は取材に基づいた写生句で築かれているのだが、掲句の発想には驚かされた。写生句から逸脱しているかもしれないが、ここに行き着くために...

2020.08.08 12:43

『星糞』

谷口智行第三句集『星糞』俳人協会会員「運河」副主宰兼編集長定価:2800円+税邑書林ふんだんに星糞浴びて秋津島  谷口智行句集名はここから来ている。FBで知り合ったフツーのおっさんへ句集を送っていただきびっくりでした。「星糞」という俳味あふれる季語この句集以降使えないかもしれない...

2020.08.08 10:20

『柔き棘』

柏柳明子 第2句集『柔き棘』「炎環」同人「豆の木」「蘖通信」現代俳句教会会員 定価:1800円+税 四六版/紅書房ネット限定販売緋のダリアジャズシンガーの揮発する柏柳明子 第1句集『揮発』から抱きしめられてセーターは柔き棘柏柳明子 第2句集 表題句へ 第1句集の自身を取...

2020.08.08 10:08

『祝日たちのために』

中嶋憲武句集『祝日たちのために』 発行:港の人定価:¥1500 新書判:188×120mm丸々一冊が中嶋憲武の世界なのだ。というのは俳句はもちろんのこと、本文に散りばめてある10枚ほどの版画(銅版画?)も憲武の画であるし、中のエッセイも勿論憲武のものだ。この句集を手にし...

2020.08.08 09:01

百鳥同人作品鑑賞/6月号より

「百鳥」同人作品欄の作品鑑賞6月号をお送りいたします。馬場龍吉 剪定の師弟の鋏ひびき合ふ      大串  章 何の世界にもいえることだが師があって弟子がいる。ここでは庭師の鋏の音が響き合うことしかいってないのだが、こと俳句に関しても響きあう世界があるのではないだろうか。〈接木し...

2020.08.08 08:52

百鳥同人作品鑑賞/5月号より

「百鳥」同人作品欄の作品鑑賞5月号〜6月号をお送りいたします。馬場龍吉 揚げ雲雀家持の歌聞こえけり     大串  章 聞こえてきたのは唄ではない。〈うらうらに照れる春日にひばり上がり心悲しもひとりし思へば 大伴家持〉の歌である。いずれ失ってゆくことになるだろう、うららの春光も雲...

2020.08.08 08:41

百鳥同人作品鑑賞/4月号より

「百鳥」同人作品欄の作品鑑賞4月号〜6月号をお送りいたします。馬場龍吉 白鳥の羽搏き故郷思ふらし      大串  章 雪嶺からはじまる白鳥の連作十二句はすべて白の世界で綴られれている。白鳥の羽搏きは求愛も含めて想いの表現だろう。作者は故郷を偲んでの羽搏きと見た。十二句目〈野遊び...

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